ほとんどの人が車検費用は安く抑えたいと思うはず。しかし本当に費用だけで車検の依頼先を選んでいいのだろうか? 依頼先を選ぶ際に、まず点検整備の質について確認したほうがいいだろう。そして、提示された費用の中身についても確認しよう。そのためには見積書をもらって検討するのが一番いい。

点検整備の質や項目を確認することが大切

車検と24カ月定期点検整備を独立したものとして考えた場合、車検はどんな業者を利用しても同じこと。指定整備工場であろうが、車検代行業者であろうが、登録の更新は行える。問題は24カ月定期点検整備だ。点検をどこでどう行うのか? また整備が必要な場合どうするか? を費用やその内容を考えながら、判断する必要がある。

ポイント1:24カ月定期点検整備をどこで行うのか?

整備工場|車検完全ガイド

新車&中古車ディーラーに依頼した場合など、一般的には24カ月定期点検整備は車検とセットになっていることが多い。その場合は認証整備工場や指定整備工場をもっているか提携しているので、車に異常があればそこで分解整備を行うこともできる。

ただし車検代行業者の中には、24カ月定期点検整備を行わず、いわゆる車検を通すだけの作業を代行する場合がある。車検を通すだけなら費用は格安で、車検の検査に合格するかどうかだけを点検して、異常がある場合にのみ調整や整備を行う。
その場合、24ヶ月定期点検整備は他の整備工場に外注することになり、その整備費用は別途、ユーザーに請求することになる。
こうした際の費用が不透明なことも多いので、依頼する前には、このあたりの費用についても確認しておきたい。

なお、この場合の整備も当然、認定整備工場や指定整備工場で行う必要がある。ユーザーが自分で点検整備する以外、24ヶ月定期点検整備記録簿を発行できる工場は認証整備工場と指定整備工場のみである。

ポイント2:見積りをもらい、内容を確認しよう

見積書|車検完全ガイド

車検を依頼する場合は、なるべく先に見積書をもらい、その内容を確認して行うべき整備内容を判断したい。

見積りの提示のしかたはさまざまで、「あの業者は高い」という印象を残さないようにするために必要最低限の整備の見積りを提示する業者もあれば、「どうせ削られることになるだろう」と予想してフルコース整備の見積りを提示する業者もある。1項目ずつ説明を受け、本当に今、必要なものかどうかを確認しよう。

例えばブレーキパッドの交換が提案されている場合、あとどのくらい使えそうかを聞いて、まだしばらく使えるなら、後日でもいいかとか、それは手間だから同時にやろうかといった判断をしたい。ちなみに、同時に交換したほうが安い場合もある。

ポイント3:各整備内容の費用を検討する

カー用品店|車検完全ガイド

車検費用をとことん節約したいのであれば、見積書をもらった上で各整備内容の費用を詳細に検討したい。例えば、エンジンオイルやラジエター液といった消耗品の場合、カー用品店で交換したほうが、見積りに記載されている費用より安いことがある。事前見積りでこうした判断ができれば、車検当日までにカー用品店で交換しておけばいいわけだ。手間と時間はかかるが費用はその分節約できる。

ポイント4:車の寿命を縮めない整備を考える

車の寿命を縮めない整備|車検完全ガイド

実際のところ、年間走行距離が1万kmにも達しない車なら、初回車検は何もしないでも検査に合格することが多い。しかし整備が不十分だと車の寿命を縮めてしまうことになる。エンジンオイルの交換を長期間怠った結果、車が走行不能になり、その修理費用が高くついては元も子もない。

整備には、過剰整備と過小整備という言葉がある。

一般的に、車検を通せば以降2年は大丈夫だと思い込んでしまうユーザーも多く、車検の2、3カ月後にブレーキパッドが寿命を迎えたりすると業者がクレームを受けることがある。また24カ月定期点検整備とは関係ない部分が故障してもクレームを受けたりする。そのため、業者側が交換時期より少し早めでも消耗品を交換してしまったり、各部を必要以上に入念に整備してしまうのが過剰整備のケースだ。

現在は、整備内容によってさまざまなコースが用意されていたりする。充実のフル整備コースもあれば、最低限の消耗品だけを交換するコースもあるが、車検に参入する業者が増え価格競争が激しいため、全体の傾向としては過小整備ともいえる。今回の車検費用が高いと、次回の車検で利用してもらえない。そのため、交換したほうがベターなパーツであっても、車に大きなトラブルが発生する可能性が低ければ交換せずに済ませてしまうのだ。

大切なのは、車検に通るかどうかや費用の高い安いではなく、愛車の寿命を長くするにはどうすればよいかを、車検を機に考えることだ。車検に通ったからといって、車のメンテナンスが十分というわけではない。ましてや次の車検まで故障しないことを保証しているわけではないのだから。